浮気性の妻を愛する音楽家は かもめが枕元で鳴くのをたしかに聞いた 仕方なく瞼を持ち上げたら見慣れた壁 四角い部…
眠り過ぎた日に
2023/12/12今もどこかで揺れているまっくらな海の真ん中に 満月色のイチョウの葉を落として遊びましょう 雨が名残る風の中を駆…
月に一度のハンマー投げぶん回し宇宙大会
2023/9/15あるゆる、巨大な、未だ起こり得ぬ、とにかく巨大な不安がみるみる成長しうねりながら自らの中で満潮に達していくのが…
2023.6.18
2023/6/18私にまたこの時間が巡ってきた。 段々と訪れるのが遅くなった宵の時間は、昼間の熱を持った空気から紫やオレンジの夕…
2023.5.30
2023/5/30久しぶりの赤ワインがそろそろと喉元からみぞおちへと降りて行った。 その遠慮がちな様子に少し苛立つ。上質で美味し…
とらわれない
2021/1/17世は土の時代から風の時代に変わったという。 なんだか良さそうである、なんだか。 強くて弱くて、冷たくて熱い。匂…
ラストフォーライフ
2020/9/27風呂から上がって携帯を見ると、妊娠8ヶ月の友人からLINEが数件来ていた。 開くと動画が3本あった。丸く膨らん…
一人群像劇
2020/7/26他人が何を考えているか知りたい。 できることならすれ違う人全員に今何考えてました?と聞いて一日過ごしたい。 へ…
風とゆめとバイク
2020/7/14今しがた夕陽が沈みました。幕引きの最後の最後までオレンジが手を振っています。今日の出来は良かったようです。 雲…
再びこの話
2020/6/18自分の失敗、不甲斐なさに落ち込んだ時はご飯を作って食べる。 それも、和食がいい。日本人なら母親のお腹にいる時か…